「いくらまで住宅ローンを借りられますか?」というご質問をよくいただきます。ただ、私たちgritがいつもお伝えしているのは、「借りられる額」と「無理なく返せる額」は別物だということです。

金融機関の審査で「借りられる」と判断された金額と、実際に暮らしながら無理なく返し続けられる金額は、必ずしも一致しません。この記事では、返済額を考えるときの視点と、シミュレーションで確認しておきたいポイントをお伝えします。


「借入可能額」と「無理のない返済額」は違う

金融機関の審査では、年収に対する返済負担率(年間返済額が年収に占める割合)をもとに、借入可能額が算出されます。この負担率の上限は金融機関によって異なりますが、上限いっぱいまで借りることが「安全」を意味するわけではありません。

住宅ローンを組んだ後も、教育費、車の維持費、旅行や趣味の費用、そして急な出費など、生活には住宅費以外にもさまざまな支出があります。「借りられる金額」ではなく、「これらすべてを含めて、無理なく暮らせる金額」から逆算して考えることをおすすめしています。


返済額を考える、ひとつの目安

住宅購入の世界では、「手取り年収の20〜25%以内に住居費を収める」という考え方が、ひとつの目安としてよく紹介されます。あくまで一般的な目安であり、ご家庭の状況(お子さんの人数、教育方針、他の支出の優先度など)によって、無理のない水準は変わってきます。

大切なのは、この目安をそのまま当てはめることではなく、ご自身の家計の中で「何にどれくらい使いたいか」を整理したうえで、住居費に回せる金額を見極めることです。


シミュレーションで確認しておきたいポイント

①金利が上がった場合の返済額

変動金利を選ぶ場合、将来的に金利が上昇する可能性があります。今の金利での返済額だけでなく、金利が上がった場合にどこまで返済額が増えるかも、事前にシミュレーションで確認しておくと安心です。変動金利と固定金利の考え方については、こちらの記事も参考にしてみてください。
住宅ローン、変動金利と固定金利どっちがいい?後悔しにくい選び方


②ボーナス払いに頼りすぎていないか

ボーナス払いを併用すると、月々の返済額を抑えられますが、ボーナスの支給額や有無は勤務先の業績によって変動する可能性があります。ボーナス払いの割合を大きくしすぎると、ボーナスが減った年に返済が苦しくなることがあります。月々の返済だけで無理なく回せる範囲を基本に考え、ボーナス払いは補助的に使う程度にとどめる、という考え方もあります。


③住宅ローン以外にかかる費用も含めて計算する

マンションであれば管理費・修繕積立金、戸建てであれば将来的な修繕費、そして固定資産税は、住宅ローンとは別に毎月・毎年かかり続ける費用です。住宅ローンの返済額だけでシミュレーションすると、実際の負担感とズレが生じることがあります。物件購入時の諸費用についても、こちらの記事で詳しく解説しています。
住宅購入でかかる諸費用はいくら?物件価格以外に必要なお金をわかりやすく解説


「自分たちの場合、どのくらいが無理のない返済額なのか分からない」という段階でも大丈夫です。一緒に整理しながら考えてみませんか。
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「頭金をどれだけ入れるか」も一緒に考える

頭金を多く入れれば月々の返済額は抑えられますが、手元の資金をすべて使い切ってしまうと、急な出費に対応できなくなるリスクがあります。教育費や生活防衛資金など、手元に残しておきたい金額を先に決めてから、頭金に回せる金額を考える方が、安心感を持ちやすいという声を聞くことが多いです。


まとめ|「借りられる額」より「安心して払える額」から

住宅ローンの返済額は、「いくらまで借りられるか」ではなく、「いくらなら安心して払い続けられるか」から考えることをおすすめしています。金利上昇の可能性、ボーナス払いへの依存度、住宅ローン以外の費用。こうした要素を含めてシミュレーションすることで、実態に近い返済計画が見えてきます。

「まだ具体的な金額感がつかめていない」という段階でも、私たちgritはまったく問題ないと思っています。ご家庭の状況を伺いながら、無理のない返済額を一緒に整理させてください。

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住宅ローン事前審査の流れについては、こちらの記事もあわせてご覧ください。
住宅ローン事前審査とは?初心者向けにわかりやすく解説