変動金利で住宅ローンを組んでいる方から、「このまま金利が上がり続けるなら、今のうちに売った方がいいのでしょうか」というご相談をいただくことが増えてきました。2026年に入ってから住宅ローンの変動金利は複数の金融機関で引き上げが続いており、返済額の見通しに不安を感じるのは自然なことだと思います。ただし、住宅ローンが残っている家を売る場合、金利の動き以上にまず確認しておきたいことがあります。

STEP1:まず「残債」と「抵当権」を確認する

住宅ローンが残っている家には、金融機関が担保として設定した抵当権が付いています。売却して所有権を買主に移すには、引き渡しまでにローンを完済し、この抵当権を抹消する必要があります。まずは金融機関から届く返済予定表や、窓口で発行してもらえる残高証明書で、現時点の残債務額を確認してください。ボーナス払いの有無や繰上返済手数料の条件は金融機関によって異なるため、正確な金額は担当の金融機関に確認するのが確実です。

STEP2:売却でいくら手元に残るか(オーバーローンかどうか)を確認する

次に、査定価格からローン残債と諸費用(仲介手数料、登記費用、繰上返済手数料など)を差し引いて、手元にいくら残るか、あるいは不足するかを確認します。売却価格でローンを完済できる状態を「アンダーローン」、逆に売却価格だけでは完済できない状態を「オーバーローン」と呼びます。オーバーローンの場合でも、自己資金を充当したり、次の住まいの住宅ローンとまとめて借りる「住み替えローン」を利用したりする方法がありますが、いずれも金融機関の審査や個別の資産状況によって可否が変わります。断定的なことは言えないため、この段階で金融機関や不動産会社に具体的な数字を相談することをおすすめします。

STEP3:金融機関に売却の意向を伝えておく

抵当権の抹消手続きは、決済(引き渡し)当日に司法書士が金融機関・買主側とやり取りしながら進めます。そのため、売却の意向が固まった段階で、一度金融機関に相談しておくとスムーズです。繰上返済の手続き方法や手数料、必要書類は金融機関ごとに異なるので、この点も「要確認」として早めに問い合わせておくと安心です。

金利が上がっているから急いで売るべき、とは限らない

実際に、2026年9月は三菱UFJ銀行・三井住友銀行が変動金利を+0.25%引き上げるなど、複数の金融機関で変動金利・固定金利ともに上昇が続いています(参考:モゲチェック調べ)。加えて、日本銀行が9月17日・18日に開く金融政策決定会合で、政策金利をさらに引き上げるとの観測も報じられています。ただし、これは会合前の観測報道であり、実際の決定内容は会合の結果を確認する必要があります。

金利上昇のニュースを見ると「早く売った方がいい」という気持ちになりやすいのですが、焦って売り出した結果、想定より査定額が伸びずオーバーローンになってしまうと、かえって手元資金の負担が増えることもあります。金利の動きは売却タイミングを考える一つの材料ではありますが、それだけで判断せず、まずは今の残債と、実際にいくらで売れそうかを照らし合わせることが先決です。

川崎市・横浜市エリアの状況もあわせて見ておく

首都圏の中古マンション市場は、都心部を中心に成約価格の上昇が続く一方、在庫件数も増えてきているという報道があります(参考:ダイヤモンド不動産研究所)。川崎市内では登戸駅前地区の再開発(2026年春「ビーンズ登戸」開業予定)など、駅周辺の環境が変わっているエリアもあります。同じ川崎市・横浜市内でも、駅からの距離やエリアの動きによって売れやすさは変わってくるため、全国的な相場の傾向だけで自分の物件の売り時を判断するのは難しい面があります。

まとめ|「売れるかどうか」は査定を受けてから判断する

住宅ローンが残っていても、多くの場合は売却の選択肢そのものは十分にあります。大切なのは、残債・諸費用・査定額の3つを並べて、実際にどのくらいの資金が動くのかを具体的に把握することです。オーバーローンの可能性がある場合や、税金・登記に関わる細かい判断が必要な場合は、税理士・司法書士など専門家への確認もあわせて検討してください。

まずは今の残債と査定価格の関係を整理するところから、gritに無料でご相談いただけます。売却を急がせるご案内はいたしませんので、金利の動きが気になり始めた今の段階でも、お気軽にお問い合わせください。

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